2009年 09月 29日
「私の中のあなた」上映迫る |
以前から注目していたキャメロン・ディアズの新作映画、私の中のあなたが、いよいよ日本で公開されるようだ。白血病の姉のために生まれて来たデザイナーベビーである主人公が、ドナーになることを拒否して両親(その母親役がキャメロン)を訴えるという、興味深いストーリー。
はじめは、どういう理屈で両親を訴えるんだろうかということが気になっていたが、予告編や解説を見てみると、どうやらドナーとして長年協力させられていたようで、ついに我慢の限界に来て治療を拒否するということらしい。それなら納得。自分の体の処分権は自分にのみあるからである。
宣伝では、泣ける映画ということが強調されているが、背景には、姉を助けるという使命を託されて生まれた人間が「そんなの聞いてない」という権利があるのか、という重い問題がある。もし権利がなければ、自己決定できない存在ということになるが、あると言っても「あなたは期待はずれ」と宣告するに等しく、いずれも不幸だ。
デザイナーベビーを認める限り、そのような不幸を背負って生まれてくる人間が、この世の中には確実に存在することになる。一般論としては、デザイナーベビーという方法で子どもを治すことが出来るなら、親はそれにすがりたいという「親心」に共感できるかもしれないが、その親心で子どもの不幸を正当化できるだろうか。
約3年ほど前、娘が出来た私に、ウチの親はしみじみと「子どものことで親の思い通りになるのは名前だけ」と言っていた。一般的な親子関係を考える上で非常に含蓄のある表現だが、この映画(あるいはこの問題)が問うのは「生命の質も親の思い通りになるのか」ということである。
10月になると後期の講義が始まるので、時間を作るのが難しいかもしれないが、ぜひ観に行こうと思う。
はじめは、どういう理屈で両親を訴えるんだろうかということが気になっていたが、予告編や解説を見てみると、どうやらドナーとして長年協力させられていたようで、ついに我慢の限界に来て治療を拒否するということらしい。それなら納得。自分の体の処分権は自分にのみあるからである。
宣伝では、泣ける映画ということが強調されているが、背景には、姉を助けるという使命を託されて生まれた人間が「そんなの聞いてない」という権利があるのか、という重い問題がある。もし権利がなければ、自己決定できない存在ということになるが、あると言っても「あなたは期待はずれ」と宣告するに等しく、いずれも不幸だ。
デザイナーベビーを認める限り、そのような不幸を背負って生まれてくる人間が、この世の中には確実に存在することになる。一般論としては、デザイナーベビーという方法で子どもを治すことが出来るなら、親はそれにすがりたいという「親心」に共感できるかもしれないが、その親心で子どもの不幸を正当化できるだろうか。
約3年ほど前、娘が出来た私に、ウチの親はしみじみと「子どものことで親の思い通りになるのは名前だけ」と言っていた。一般的な親子関係を考える上で非常に含蓄のある表現だが、この映画(あるいはこの問題)が問うのは「生命の質も親の思い通りになるのか」ということである。
10月になると後期の講義が始まるので、時間を作るのが難しいかもしれないが、ぜひ観に行こうと思う。
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by eastriver46
| 2009-09-29 23:48
| 日記