2015年 10月 15日
Motley Crue the Final Tour—その3 |
アリス・クーパーの素晴らしいライヴが終わると再び休憩。これも20分くらいか。観客はトイレに行ったりビールを買いに行ったり、また周りの友人たちとライヴの期待でワイワイ騒いでいる。ちなみに野球観戦のようにビールの販売がぐるぐる回っていて、そこでも買うことができる。
いよいよMotley Crueの登場だ。Iron MaidenだとUFOのDoctor, Doctorがかかると、いよいよだとわかることになっているが、Motleyの場合も、暗転する前に曲が変わる。今回のツアーではSo Long, Farewellという曲らしい。ファンも心得ていて、いよいよだと盛り上がってくる。
場内が暗転すると大歓声。ムードを盛り上げるBGMに混じって、時々バイクのエンジン音が聞こえる。このエンジン音で1曲目がわかったファンはさらに歓声をあげてメンバーを迎える。トミー・リーがカウントするとGirls, Girls, Girlsが始まった。1曲目からGirlsというのは本当に贅沢だ。
女性コーラス隊が曲を盛り上げて、サビは会場全体で大合唱。アリス・クーパーも盛り上がったが、Motleyはやはり今日の一番の盛り上がりで、歓声で耳が痛いくらいだ。曲のエンディング付近では、早くも花火が連続で炸裂する。席がよかったのもあるが、東京に比べて、迫力が桁違いだ。
続いてWild Sideが始まると、会場が揺れるほどの大歓声。トミー・リーのドラムで、会場全体がグイグイ揺さぶられる感じ。ファンとの一体感もすごくて、彼のドラムで、会場が上下左右にグイグイ揺さぶられる気分になるのだ。これは、ロックドラムの究極型と言っていいレベルだろう。
ここ数年はミック・マーズの体調に配慮しているのか、ややゆったりしたテンポで叩いているが、それでも全く曲がヨレず、恐ろしいほどの安定感で曲と会場全体をグイグイ揺さぶるトミーのプレイは本当に素晴らしい。できるだけ手数を減らして楽しようとするMetallicaのラーズは見習うべきだ。
セットは透明なボディのPearlのシングルバス。中に照明が仕込んであって、曲に合わせていろいろと色が変わるしくみ。シンバルはここ数年かなり固くセットしてあるようで、サステインが短いのが特徴で、以前はちょっと物足りなかったが、今日は音が全体に大きいので問題無し。
ライヴはPrimal Scream、Same Ol’ Situation、Don’t Go Away Mad (Just Go Away)と続いていく。ヴィンスのなんちゃってギターも健在。照明も綺麗でパイロも豪華。ほとんど同じライヴを東京で観ているのに、何から何まで東京よりすごいと思ってしまう。会場の盛り上がりも断然こちらが上だ。
Smokin’ in the Boy’s Roomなどは、アメリカのファンにとっては2重の意味で古典なので、盛り上がりがすごい。Metal色の強いLooks That Killで一通り盛り上がると、次はMutherfuker of the Yearでセットリストとしてはちょっと余計な感じがした。曲が終わるとお馴染み?ニッキーのトークタイム。
今日ここにいるお前らが今度はステージに立つ番だとか喋って、その後Anarchy in the U.K.が始まった。この流れは東京でも同じで、今回もイマイチ意味がわからなかった。バンドの歴史を総括する選曲にしてほしい。囚人服の男がいっぱい出てきて水鉄砲を噴射する演出もウーンという感じ。
続いてIn the BeginningからShout at the Devilへ。ニッキーのベースが火炎放射器となって、トミーのドラムに合わせて、ニッキーの頭上のマイクスタンドごと燃やしていく。炎の量がものすごくて曲を盛り上げる。トミーのシンバル・ミュートの切れ味もすごい。続くLouder than Hellも盛り上がった。
この後場内が暗転して、メタルファンの間ではオジーのライヴのオープニング曲としてお馴染み、Carl OrffのO Fortunaが流れ、曲が終わるとトミー・リーのドラム・ソロが始まった。コースター上を回転しながらどんどん上昇していく。その間もトミーはドラムを叩きまくる。場内大歓声。
レールの一番最後まで来るとそこでストップ。アリーナの全体の前から3分の2位までの位置に来ている。ここまで来ると、後ろの方の席のファンが一時的に最前列になるのだ。Dr. Feelgoodツアーでも、こういう、会場後方に移動するソロをやっていたが、その時のインタビュー記事を思い出した。
後ろの方の席しか取れなくてがっかりしていたファンも、俺のソロの時は最前列になるだろ?ソロの時にはみんなの顔がパッと明るくなるんだよ!と話すトミー・リー。インタビュアーが、それって、トミーの優しさが生んだソロだねというと、トミーは照れくさそうに笑っていたそうだ。
私は比較的前の方で観ていたのが、たまたまコースターのレールが比較的低くなるところだったために、トミーの様子を頭上のかなり近くで見ることができた。こんなに大掛かりなソロをするドラマーは他に思いつかない。もうこのソロが見られなくなると思うと寂しい限りだ。
ドラム・ソロの後はミックのギター・ソロ。そろで弾きまくるというよりも、ノイズを出しまくって遊ぶタイプのソロで、やや退屈だったが、それでもそれなりに盛り上がって、次は何かと思ったらSaint of Los Angeles。これはちょっと拍子抜けした。Red Hotとかやってほしかった。
Live Wireが始まると、なんとなく会場全体が、ライヴが終盤に差し掛かっているのを察知して、より一層盛り上がっていた。もうオハイオ州には2度とこのメンバーではこないわけだし、今年いっぱいで解散するんだから、最後のこの時間を楽しもうという感じで熱気がすごい。
観客のエネルギーをさらに駆り立てるかのように、炎や花火も鳴りまくって盛り上げる。Dr. Feelgoodが始まると場内大歓声。全米No.1は強い。曲のエンディングはそのままKickstart My Heartへとつながって、ライヴ全体のエンディングへと向かって突き進んでいく。
途中のブレイクで、トミーのコースターの両脇に設置されていた台がステージに降りてきた。おおぉ〜!と思っているところに曲のキメのフレーズも重なって花火が大音量で、しかも連続で炸裂。迫力が半端じゃない。ニッキーとヴィンスはその台に乗って、会場上空を動き回る。すごすぎる!
ニッキーを乗せた台は、ステージに向かって左側に向かって回転し、やがて私の頭上やや後ろで止まった。ニッキーはそこで会場後方に向かって演奏を続け、ヴィンスもステージの右側で同じように歌い、観客を煽っていた。トミーのドラムは上昇しながら燃え出し、ミックもステージ上でせりあがっていく。
曲がエンディングを迎える頃には、ステージ上は、もはや火事というべきレベルで炎が燃え広がり花火もすごい。最後には、トミーのコースター付近から爆音とともに大量の紙テープが落ちてきた。一体どれだけの炎と火薬を使っているのか、とにかく物凄いエンディングだった。
全員がステージ上に集まり、ステージから礼をして一旦ライヴは終了。でも、ファンは最後にもう1曲あることを知っている。しばらくすると、暗転している会場の右端の方からスポットライトが照らし出されてそれが後方に動き出した。東京の時と同じ演出だ。
コースターの着地地点にはバンドが演奏する場所があるのだが、東京と違うのは、そこに15席ほど用意されていて、そこのチケットを買ったファンは、最後のアンコール曲Home Sweet Homeが演奏されるのを、目の前で観ることができるのである。これはCruenestという名前になっているらしい。
ここ数年のラストはいつもHome Sweet Homeだが、何回聞いても感動する、素晴らしい曲だ。しかも今回は、もう本当に私にとってもこれが一生で最後のライヴになるということで、曲の"I had to run away high So, I wouldn't come home low"では思わず泣きそうになってしまった。
彼らのライヴはこれまで合計7回行ったことになるが、今回はアメリカで、しかもかなりいい席で見られたということもあって、本当に満足した。これに近いのは、2005年に広島で前から2列目で観た時と、2008年のラウド・パークで、これも最前列に近いところで観た時くらいだろう。
最近のメタル界では引退と言いながら前言撤回する例が多いわけだが、Motley Crueについてはそういうことを絶対にしないという誓約書を交わしているということらしく、彼らの性格を考えても、復活はないだろう。もう会えないのは寂しいが、今年いっぱい最後の日程を無事に終えてほしい。
いよいよMotley Crueの登場だ。Iron MaidenだとUFOのDoctor, Doctorがかかると、いよいよだとわかることになっているが、Motleyの場合も、暗転する前に曲が変わる。今回のツアーではSo Long, Farewellという曲らしい。ファンも心得ていて、いよいよだと盛り上がってくる。
場内が暗転すると大歓声。ムードを盛り上げるBGMに混じって、時々バイクのエンジン音が聞こえる。このエンジン音で1曲目がわかったファンはさらに歓声をあげてメンバーを迎える。トミー・リーがカウントするとGirls, Girls, Girlsが始まった。1曲目からGirlsというのは本当に贅沢だ。
女性コーラス隊が曲を盛り上げて、サビは会場全体で大合唱。アリス・クーパーも盛り上がったが、Motleyはやはり今日の一番の盛り上がりで、歓声で耳が痛いくらいだ。曲のエンディング付近では、早くも花火が連続で炸裂する。席がよかったのもあるが、東京に比べて、迫力が桁違いだ。
続いてWild Sideが始まると、会場が揺れるほどの大歓声。トミー・リーのドラムで、会場全体がグイグイ揺さぶられる感じ。ファンとの一体感もすごくて、彼のドラムで、会場が上下左右にグイグイ揺さぶられる気分になるのだ。これは、ロックドラムの究極型と言っていいレベルだろう。
ここ数年はミック・マーズの体調に配慮しているのか、ややゆったりしたテンポで叩いているが、それでも全く曲がヨレず、恐ろしいほどの安定感で曲と会場全体をグイグイ揺さぶるトミーのプレイは本当に素晴らしい。できるだけ手数を減らして楽しようとするMetallicaのラーズは見習うべきだ。
セットは透明なボディのPearlのシングルバス。中に照明が仕込んであって、曲に合わせていろいろと色が変わるしくみ。シンバルはここ数年かなり固くセットしてあるようで、サステインが短いのが特徴で、以前はちょっと物足りなかったが、今日は音が全体に大きいので問題無し。
ライヴはPrimal Scream、Same Ol’ Situation、Don’t Go Away Mad (Just Go Away)と続いていく。ヴィンスのなんちゃってギターも健在。照明も綺麗でパイロも豪華。ほとんど同じライヴを東京で観ているのに、何から何まで東京よりすごいと思ってしまう。会場の盛り上がりも断然こちらが上だ。
Smokin’ in the Boy’s Roomなどは、アメリカのファンにとっては2重の意味で古典なので、盛り上がりがすごい。Metal色の強いLooks That Killで一通り盛り上がると、次はMutherfuker of the Yearでセットリストとしてはちょっと余計な感じがした。曲が終わるとお馴染み?ニッキーのトークタイム。
今日ここにいるお前らが今度はステージに立つ番だとか喋って、その後Anarchy in the U.K.が始まった。この流れは東京でも同じで、今回もイマイチ意味がわからなかった。バンドの歴史を総括する選曲にしてほしい。囚人服の男がいっぱい出てきて水鉄砲を噴射する演出もウーンという感じ。
続いてIn the BeginningからShout at the Devilへ。ニッキーのベースが火炎放射器となって、トミーのドラムに合わせて、ニッキーの頭上のマイクスタンドごと燃やしていく。炎の量がものすごくて曲を盛り上げる。トミーのシンバル・ミュートの切れ味もすごい。続くLouder than Hellも盛り上がった。
この後場内が暗転して、メタルファンの間ではオジーのライヴのオープニング曲としてお馴染み、Carl OrffのO Fortunaが流れ、曲が終わるとトミー・リーのドラム・ソロが始まった。コースター上を回転しながらどんどん上昇していく。その間もトミーはドラムを叩きまくる。場内大歓声。
レールの一番最後まで来るとそこでストップ。アリーナの全体の前から3分の2位までの位置に来ている。ここまで来ると、後ろの方の席のファンが一時的に最前列になるのだ。Dr. Feelgoodツアーでも、こういう、会場後方に移動するソロをやっていたが、その時のインタビュー記事を思い出した。
後ろの方の席しか取れなくてがっかりしていたファンも、俺のソロの時は最前列になるだろ?ソロの時にはみんなの顔がパッと明るくなるんだよ!と話すトミー・リー。インタビュアーが、それって、トミーの優しさが生んだソロだねというと、トミーは照れくさそうに笑っていたそうだ。
私は比較的前の方で観ていたのが、たまたまコースターのレールが比較的低くなるところだったために、トミーの様子を頭上のかなり近くで見ることができた。こんなに大掛かりなソロをするドラマーは他に思いつかない。もうこのソロが見られなくなると思うと寂しい限りだ。
ドラム・ソロの後はミックのギター・ソロ。そろで弾きまくるというよりも、ノイズを出しまくって遊ぶタイプのソロで、やや退屈だったが、それでもそれなりに盛り上がって、次は何かと思ったらSaint of Los Angeles。これはちょっと拍子抜けした。Red Hotとかやってほしかった。
Live Wireが始まると、なんとなく会場全体が、ライヴが終盤に差し掛かっているのを察知して、より一層盛り上がっていた。もうオハイオ州には2度とこのメンバーではこないわけだし、今年いっぱいで解散するんだから、最後のこの時間を楽しもうという感じで熱気がすごい。
観客のエネルギーをさらに駆り立てるかのように、炎や花火も鳴りまくって盛り上げる。Dr. Feelgoodが始まると場内大歓声。全米No.1は強い。曲のエンディングはそのままKickstart My Heartへとつながって、ライヴ全体のエンディングへと向かって突き進んでいく。
途中のブレイクで、トミーのコースターの両脇に設置されていた台がステージに降りてきた。おおぉ〜!と思っているところに曲のキメのフレーズも重なって花火が大音量で、しかも連続で炸裂。迫力が半端じゃない。ニッキーとヴィンスはその台に乗って、会場上空を動き回る。すごすぎる!
ニッキーを乗せた台は、ステージに向かって左側に向かって回転し、やがて私の頭上やや後ろで止まった。ニッキーはそこで会場後方に向かって演奏を続け、ヴィンスもステージの右側で同じように歌い、観客を煽っていた。トミーのドラムは上昇しながら燃え出し、ミックもステージ上でせりあがっていく。
全員がステージ上に集まり、ステージから礼をして一旦ライヴは終了。でも、ファンは最後にもう1曲あることを知っている。しばらくすると、暗転している会場の右端の方からスポットライトが照らし出されてそれが後方に動き出した。東京の時と同じ演出だ。
コースターの着地地点にはバンドが演奏する場所があるのだが、東京と違うのは、そこに15席ほど用意されていて、そこのチケットを買ったファンは、最後のアンコール曲Home Sweet Homeが演奏されるのを、目の前で観ることができるのである。これはCruenestという名前になっているらしい。
ここ数年のラストはいつもHome Sweet Homeだが、何回聞いても感動する、素晴らしい曲だ。しかも今回は、もう本当に私にとってもこれが一生で最後のライヴになるということで、曲の"I had to run away high So, I wouldn't come home low"では思わず泣きそうになってしまった。
彼らのライヴはこれまで合計7回行ったことになるが、今回はアメリカで、しかもかなりいい席で見られたということもあって、本当に満足した。これに近いのは、2005年に広島で前から2列目で観た時と、2008年のラウド・パークで、これも最前列に近いところで観た時くらいだろう。
最近のメタル界では引退と言いながら前言撤回する例が多いわけだが、Motley Crueについてはそういうことを絶対にしないという誓約書を交わしているということらしく、彼らの性格を考えても、復活はないだろう。もう会えないのは寂しいが、今年いっぱい最後の日程を無事に終えてほしい。
by eastriver46
| 2015-10-15 17:11
| Heavy Metal