2015年 09月 22日
車を買う—その2 |
今日は中古車を扱っているGreat Lakes Hondaに行く。ここはホンダと書いてあるのに、トヨタやその他のメーカーの中古車もたくさん扱っている。サイトにはまあまあの値段で希望するタイプの車があった。しかし行ってみたら実際には売れているということもあるので、あることを期待して出かけた。
店に着くと、レイ・チャールズのようなアフリカ系の陽気な営業のおじさんが出迎えてくれた。運転免許証もSSNもないが、保険にさえ入っていれば車は買えるとのこと。目的の車があるかを確認したらあったので、日本の免許証と国際免許証で試乗させてもらうことにした。
見た目は全く問題なく、修理履歴も問題無し。新車で買ったオーナーがオハイオで丁寧に乗り続けて手放した車らしい。ボディも内装も綺麗。タイヤはかなりツルツル。他は問題なさそうだった。おじさんの指示で少し走ったあと、大きめの駐車場でハンドルを目一杯切って転回したが、問題無し。
その後、0.5マイルほどだったが高速道路を走って加速してみた。エンジンから異音もせず、タイヤも静かで問題無し。この車に決まったら嫁も運転することになっていたので、試乗に同乗してたが、気に入った様子。これなら値段次第で決めてもいいなあと、試乗を終えて値段の説明を聞いた。
もともと提示されていた価格(7777ドル)から、事務手数料やら税金やらなんやらで結構取られる。値引きする様子はないようだ。しかしこちらも金沢大学で交渉学を教えている教授である。買い手がdeal!と言わない限り、契約はまとまらない。こういう時は焦らしておけばいいのである。
案の定、向こうは、今日契約をまとめてもらうためにはどうすればいいか?と聞いてきた。値段がこれで、しかもあのタイヤだと履き替えないといけない。その費用のことを調べてから、それも含めてもう少し考えたいと言うと、じゃあ、帰る前にマネージャーが挨拶するから、と言ってきた。
マネージャーは、アジア系の、いかにもやり手な感じの若干若い男性。やはり、今日契約をまとめるにはどうすればいい?と聞いてくる。時間を無駄にするのはやめようぜ、どうすればコウジとビジネスできるか考えよう!と迫ってくる。しかしここで慌ててはいけない。
タイヤのことが心配だと言うと、じゃあ見に行こうと一緒にタイヤを確認。マネージャーは問題ないじゃんと言い張るつもりだったのかもしれないが、実際にチェックして、うーんという顔をしている。店内に戻って、こちらはさらに、銀行口座がないので、支払い方法なども相談したいと言った。
タイヤは絶対交換しないといけないので、その追加費用を考えると今の値段では支払い方法を考えないとダメだ、時間が欲しいと言うと、いよいよ向こうが折れてきた。タイヤ2本と納車時ガソリン満タン、経費込み込み(OTD=Out the Door)でこれでどう?嫁さんと相談してくれ!
この条件だと、元の金額よりも300ドル近く値引きされている上、タイヤ2本分だと、タイヤと取り付け費で、物にもよるが300~400ドル節約したことになる。それにガソリン満タンが付くなら悪くない条件だ。500ドルをカードで前払いして、残りは納車時にmoney orderでということでまとまった。
本当はもっと綿密に市場調査をして、特にタイヤの値段を調べておけば、もう少し値切れたかもしれない。ただ値段があってないような中古車を、しかもアメリカで買うのであるから、どの辺りまで値切れるかの知識も経験も全くない状態で、目標額を設定するのは難しかった。
そういうわけで、いくらまで値切るかよりも、提示価格から実質500ドルくらい下げられたら、交渉としてはまあ上出来ではないかと目標を立てていた。最終的には、それを超える金額を下げさせられたので、交渉の中でも難しいcross cultural negotiationとしては、まあまあ成功したのではないかと思う。
by eastriver46
| 2015-09-22 15:03
| 日記